タカビOG・OB訪問‖Interview‖《デザインの現場》
《デザインの現場》session6-ザインという喜悦-

AACデザインコンペ最優秀賞作品(部分) 戸塚 香里
田中: 最後の質問です。そのようなヒリヒリした努力の果てに報われた瞬間って何なんですか?喜びというか…自分で望んでこの世界に飛び込んで、その喜びとは。
田村: そうです。喜びがないとダメです。
田中: 何なんですかね。やっぱりレスポンスですか?オーディエンスの。
戸塚: そうですねぇ…。
田中: 例えば経済行為の一環として商品が売れたとか、そういうのはダイレクトにわかるけど、果たしてそれなのかどうか。まあデザイン性のクオリティー、そういう面が大きいということですか。
田村: 全部です。全部(笑)。まあそれは人によるのではないかな。
戸塚: まだ学生なんでダイレクトに相手の反応が返ってくることって少ないんですけど、一番わかりやすく言うとコンペで賞を取ったりするとさすがに嬉しいですけど、でもやっぱり、自分で頑張って突き詰めていった先にすごいナイスなものができたりとか、したなって思うときは素直に嬉しいですね。「これめっちゃいいよ~」って思って友達にみせてボコボコに言われて、しょんぼりしてまた直すみたいなのが、ほとんどなんですけど(笑)
田中: もう、出来上がった時点でけっこう喜べちゃいますからね。
戸塚: うん。喜べちゃいます。
田中: それで成功するかどうかは別として。やはり、依頼された仕事とかクライアントがいる仕事とかだと「誰でも出来たことだけど、君に頼んで良かったな」っていうのは、それはそれですごい、その一言ですごい報われるよね。
戸塚: 報われます。
田中: そのせいで仕事が増えちゃうときもありますからね。ファイン系だともう完全に作品が評価されたり売れたりしたら最高ですよね。
田村: 僕はですね、オーバーアチーヴ出来たなと思った瞬間。
田中: ん?
田村: オーバーアチーヴ。要は、求められてたものよりはちょっと上いっただろ、と思えるときかなあ。
戸塚: うんうん、そうですね。私もまだ学生なので課題に対してみたいなことになxってしまうのですけど、「この課題出した教授はこういう答えが返ってくるとは思わなかっただろ~」「よし!」みたいな感じので良い評価もらえたりするとすごい嬉しい。
田村: 「この予算でこんなこと出来ると思わなかっただろ~」みたいなね(笑)
戸塚: そうそう!そういうの嬉しい!良い意味で裏切りたい、みたいな。
田中: そう。相手の要望は全部きいた上で、その範疇を同じベクトルで超える。その、同じベクトルであることが大事ですよね、受験においても。
戸塚: うん。身の回りですごいなって思う人はサービス精神旺盛じゃない人はいないと思います、考えてみたら。
田村: いないよね!
田中: 確かに。自分の仕事出来る人もそうだね。
戸塚: うん。みんなサービス精神旺盛だと思う。
田村: デザインっていうのは、プレゼントみたいなもんですよね。
戸塚: そうですね、そうですよね。「まさかここまでやるとは思ってなかっただろ~」っていうところまでやる、っていう人が多いです。
田中: 大事だよね、それって。
田村: その、差し上げるっていうことに喜びがあるわけじゃないですか。くれって言われたからやるんじゃないんだよ。
戸塚: うん、確かに。
田中: 「しょうがない、これでいいよ」みたいな感じで終わる仕事はけっこう嫌ですもんね。
田村: やだ(笑)。
田中: そういった意味ではお二人ともサービス精神旺盛です(笑)。予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。本日はありがとうございました。
《取材場所:東京 RamAir.LLCにて》