合格体験記2012

塩川愛子

塩川 愛子【前橋女子高校】

  • 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格【現役】
  • 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科 合格【現役】

美大のことに関して無知だった私も、美大生になれました。

急に思い立ってタカビに通い始めた頃からすれば、少し成長できたんじゃないか、とか思ってます。

入直で思っていたのは、真剣にやらないとバレるけど、楽しくできたのもバレるということ。作品の良し悪しは別として、デッサンでも平面でも立体でも、全部。私なりに悩んだ時や楽しく描けなかった時があって、考えれば考えるほど曖昧になっていく感情や考えがありました。今になってはっきりと見えたことも、まだ見えていないものもあるけれど。きっとそれは気づかぬうちに作品に出ていたと思うし、バレていたと思うけれど、そんな風に考えること自体が良い経験になったんじゃないかと、今では思えます。

経験値も知識も技術も、まだまだ足りないことだらけの私ですが、それを学ぶスタート地点に立てたこと、感謝すべき人たちがたくさんいます。優しい言葉も厳しい言葉も、今になって分かったことも。本当にしあわせなことでした。

当たり前だけれど、「自分で考える」ってとても大切なことで、私にとってタカビはそれが出来る場所でした。 本当にありがとうございました。タカビだいすき。

四方田知也

四方田 知也【本庄第一高校】

  • 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格
  • 武蔵野美術大学デザイン情報学科 合格

考えること。とにかく色々なことを頭の中でぐるぐる考えてみる。例え、それが一見美術と関係のないことでも。意味のないことだと思うことでも。

見ること。興味のないものでも何でも見ること。見ている内に見るという行為から考えるという行為に変わっていたりする。考えていたら、いつの間にか見え方が変わっていたりする。見え方が変わる瞬間、自分は何かを得ているはずだと僕は思う。でもその「何か」は言葉では上手く表せない。言葉では表せないけれど、僕たちには絵があるじゃないかと気付く。新しく得た「何か」と一緒に描いてみる。少しは以前と違った絵が描けると思う。

……という訳の分からない話をこの場でしたのは、改めて「考える」ということについて考えてほしいと思ったからです。人間の考える力は本当に凄いです。その力は全ての人に平等にあります。想像力も考える力の一つです。美術において考えるというのは、とても大切なものなのです。けれども、どうしても受験という時期の中では、考えるという力が色々な重圧から上手く作用しないことがあります。だから、「考える」ということについて考えて、より良い「考え」を導き出せたらいいなと思います。そして考えるということが楽しくなったとき、言葉では表せない「何か」を更にはっきりと理解していけるのだと思います。

終始訳の分からない僕の話でしたが、高崎美術学院で学んだ沢山のことは、これからもずっと「考える」ための力になっていくのだと思います。まあ、でも考えすぎても良くないときもありますけどね(笑)

飯塚萌

飯塚 萌【高崎女子高校】

  • 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格
  • 東京造形大学デザイン学科グラフィックデザイン 合格
  • 女子美術大学デザイン・工芸学科ヴィジュアルデザイン 合格

一年間の浪人生活、本当につらかった。描いても描いても上達しない。周りの仲間にできることが、私にはできない。毎回毎回描く度に上手くいかなくて、自分が悔しくて情けなくて不甲斐なくてもう何だかわけが分からなくなって、ごちゃごちゃの頭でぼろぼろ泣いた。「なんでできないんだろう。」って泣き疲れて空っぽになった頭でそればかり考えた。上手く描けない自分をひたすら責めた。毎日が本当に苦しかった。

それでも私がここまで頑張れたのは、やっぱり美術が好きだから。受験を終えて、確信できたことが一つだけある。それは、美大受験をする上で最も必要なことは、ただ純粋に『美術が好きだという想い』なんだということ。技術もセンスも才能も何もなかった私だけど、美術が好きだという気持ちだけは誰にも負けたくなかったし、負ける気もしなかった。だからこそ、その想いの強さの分、つらい思いや悔しい思いは人一倍重く感じられたし、沢山涙も流した。別に美術に対してそんなに執着がなければあんなに悔しさを感じなかっただろうし、やってもできないことはもういいやと諦めてしまっただろうけど、私にはそんなことは許せなかった。思い返せば、今の私があるのは、あの時くじけずひたむきに美術と真っ正面から向き合うことができたからだと思う。才能なんて無くたっていい。技術とかテクニックとか、そんなものも二の次でいい。『好き』という気持ち一つそこにあれば、そしてその気持ちを最後まで見失わなければきっと上手くいくから大丈夫。他のものは自分の気持ち次第でどうにでもなります。私のような人間でも何とかなったので。だらだら書きましたが、つまり美術の世界、惚れたもん勝ちってこと。どっぷり美術に恋して、そしてとことん執着して、逃げずに真剣に向き合って下さい。

野口悠梨

野口 悠梨【高崎女子高校】

  • 筑波大学芸術専門学群構成ビジュアルデザイン 合格【現役】
  • 東京造形大学デザイン学科グラフィックデザイン 合格【現役】
  • 多摩美術大学情報デザイン学科メディア情報学科 合格【現役】

こんにちは。この度、合格体験記を書かせてもらえる事になった野口と申します。この大学を志望する方は少ないかもしれませんが、参考になると嬉しいです。

【きっかけ】

私は2年の高校2年の前半で何とも曖昧に美術系を志望しました。理由は「1番興味があるし、少し人と違うことがしてみたかったから」そんなぎょっとしそうなものでした。絵は小さい頃から趣味程度で描いていて、ある程度は描ける自信があったといえばあるかな?位で、それまで実技試験で問われるデッサンなどはほとんどやった事はありませんでした。

【実技・生活】

この美術系で大変なのはこれなんじゃないかと思うのが実技と勉強と部活の両立です。私の場合、美術部と文芸部に入っていて、片方は部長をやっていたのでよく部活の時間をとるか、実技の時間をとるか、のような選択を迫られ、心苦しい時もありました。更には学習塾にも行っていたので、もうてんやわんやでした。その中で大事にしたのは一方をとることをしないことです。その限られた時間で、今できる事はなにかを考えて、それをやりきる、そして程良く手抜きをすることです(笑)キリキリ切り詰めて悩んでいても良いアイデアなんて浮かばないです。実技は特にそうですね。周りの上手な人と自分を比べて羨むばかりでは何も始まりません。見て、観察して技術を盗みます!困ったら参考作品を近くで見て、どんな仕事をしているのか、といった着眼点を決めて観察するのが私は役立ちました。先生の所に作品を持って行ってアドバイスしてもらうのも良い方法の一つです。

【最後に】

美術系の人は忙しくて勉強がおろそかになりがちなのですが、本当にやっておいた方がいいです。後々必ず助けになると思います。最後に私が大事だと思うのはあきらめない事だと思います。何度も進路を変えようか不安になりました。けれど自分をしっかり持つのが大切です。周りの人達が支えてくれるので、斜に構えず素直に前進して大丈夫です。頑張ってください。

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