合格体験記2017

島田智世

島田 智世【高崎女子高校】

  • 東京藝術大学デザイン科 合格
  • 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科 合格

藝大を目指し始めたのは三年のはじめでした。現役のときは経験も浅く、まだまだでした。母に一回の受験で芸大を諦めるのは勿体無いと言われたのもありますが、後悔したくないし、もっと実技を磨いてから大学生になるのもアリだと思ったので、私大に受かっていましたが辞退をし、浪人しました。一浪のつもりが二浪もしてしまいましたが、実技も現役のときよりずっとましになりましたし、結構楽しい浪人生活だったので、浪人を選択して良かったと思っています。あの時、藝大、浪人を勧めて応援してくれた両親や先生方にとても感謝しています。

私は、ずっとタカビに通ったわけではありません。浪人の間は、夏期講習と入試直前講習の少しだけ東京の予備校に行きました。人数と情報の多さと、課題ごとに講評があるので、入試に近い時間と環境でできるな、と思ったからです。様々な答え方を見られ、自分が大勢の中でどのくらいできるか分かったので、様子見と腕試しに最適でした。ですが、通常授業はタカビで良かった、と思っています。人数も多くなく、講評もまとめて土曜日にするので、のびのびと自由にできたからです。苦手だな、と思う課題を増やしてもらったり、納得いかなかったらもう一枚描いて両方講評に提出し、何が悪く、やり直したことで何が良くなったかが分かったり。そういった自由がきき、じっくり描けるのはタカビの良いところだと思います。

私は、楽しく描いた方が良いものができました。入試も何この問題わけわかんねえとか思っていましたが、楽しくでき、合格できました。だから皆そうというわけではありませんが、気持ちが結構大事なのかなと思います。受験って不安なことが多くて大変ですし、うまく描けない時もありますが、キリキリ思い詰め過ぎず、のびのび楽しくやっていって欲しいです。

藤﨑りら

藤﨑 りら【前橋女子高校】

  • 東京藝術大学彫刻科 合格【現役】

私は高美にこの体験記を残せることにとても喜びを感じています。憧れの志望校に合格するには、私には高美が必要不可欠であったのだなあと、しみじみと思うからです。支えてくれた先生や友達、両親へのありがとうでいっぱいです。私は最初高美を甘く見ていました。元々自分が写実的な絵を描いて立体感を出すことが得意だと思っていたため、独学でも藝大に入れる気でいました。大間違いでした。自信過剰であった私に多少なりとも謙虚さを与え、素直にモチーフを観察し表現する力を引き出し、ここまで伸ばしてくれたのはやはり高美なのです。

しかし、だからといって合格できたのは高美や他の人の支えのおかげだけではありません。私には全国のライバル達の誰にも負けないくらい努力しようとした点が3点あります。

それは、1)自分の弱点、伸びしろを具体的に理解するように努めること。2)実技中とそれ以外のメリハリをきちんとすること。

3)メンタルにストイックになること。です。

1)に関して私は、受験美術の実技において、自分に何が足りていないのかが分からなくなることがありました。そんな時は講師室に道場破りのような気持ちで一日に何回でも、どこをより良くできるかを尋ねに行きました。2)に関して高美では様々なイベントがあります。どれもとても楽しくて家族といるくらい安心感が湧くのは事実です。しかし、予備校であることだけは忘れてはいけないと思っていました。これはちょっと大切かもしれません。3)に関して、全く贅沢すぎる悩みではありますが「もう描けない…」と思ったり、仲間の実技がうらやましくなったり、いきなり遊びたくなったり、学校での出来事が頭から離れず集中できなくなることがありました。そんな時は、先ず「これが受験の日だったら」と考えました。すると少しは自分を強くできます。そしてモチベーションを上げようと努めました。どうしても描けそうになければ、あくまで毎日の実技は本番ではないので、思い切って休むことにしていました。一週間休んだ日もありました。受験の日が近づくにつれてモチベーションが上がるような自分なりの工夫もしていました。

ここまで、あくまで私の気をつけてきたことを述べてきましたが、本当に受かり方は人それぞれな部分もあると思います。少しでもこの文章が誰かの役に立ったりしたら嬉しいです。ありがとうをいっぱいの人に。

後藤香奈

後藤 香奈【高崎経大附属高校】

  • 多摩美術大学工芸科 合格【現役】
  • 金沢美術工芸大学工芸科 合格【現役】

わたしは高校1年から高美に通い始めました。最初の頃は良い作品とかどうやったら上手くなれるのかとか何もわかりませんでした。とにかくデッサンするのが楽しくて、上達を感じて嬉しくて、、、を2年ほど繰り返していました。高校3年になってようやく大学を受験するんだということを実感し、周りの人の作品を意識し始め、作品制作で楽しいだけではいけないと思い、自分と向き合いました。それからはどんどん自分に足りないものがみえてきました。上達するためには講師のアドバイスを聞くことが大事だと思って、わからないこととかをたくさん聞きました。たまに自分のやりたいことと講師の言うことが違ったりもしました。でも、自分のやりたいことをやりきれば評価してもらえるはずなので、意志を貫くことが大切だと思います。

高美には、毎日とてもお世話になりました。やりたい課題をリクエストすると出してもらえるし、描き足りないときは夜遅くまで残って教えてもらえました。少人数の高美だからこそ出来たことだと思います。大学生になって大学の課題をやっていると、高美で教わったことが活きていると実感する瞬間があります。ものづくりにおいて大切なことをたくさん学びました。わたしは受験において深く悩んだことはありませんでした。きっと美術が楽しいという気持ちが常に一番だったからだと思います。講師のサポートのおかげです。本当にありがとうございました。

松井菜那

松井 菜那【高崎経大附属高校】

  • 武蔵野美術大学油画学科油絵油絵専攻 合格【現役】
  • 金沢美術工芸大学絵画科油画専攻 合格【現役】

私が初めて高崎美術学院に来たのは中学2年の冬期講習です。高校受験も高美でお世話になりました。ちゃんと高美に入ったのは高校1年の夏で、わりと長く高美で描いてました。

受験期、大変でした。燃え尽きます。高校の卒業制作→燃え尽きる、何も手につかない、そこから何とかモチベーションを上げる、上がりきらない。センター試験へ→燃え尽きる、何も手につかない、モチベーション上がりきらない。武蔵野美術大学受験へ→燃え尽きる、何も手につかない、そわそわする。結果で燃え尽きる、モチベーション上がりきらない、東京芸術大学受験へ→燃え尽きる、何も手につかない、モチベーションをあげる。卒業式にでる。結果で撃沈。それからは、風邪ひく、熱出す、寝込むで、金沢美術工芸大学の受験までほぼ何も描きませんでした。ムサビに入ろうということで、金美の受験は諦めると親と決めました。でも学校の先生に説得され、試験前日の朝、思い直して受験地に行きました。その時は絶対描けないと思ってました。風邪は治ったけど、もう1週間、木炭も筆も握ってない!というか絵すら描いてない。どうしよう!でも意外と何とかなるもので、合格できました。この時受けて良かったです。受けなかったらムサビに行っても何となく気がのらないままだっただろうと今は思います。

積み上げたものは一週間で簡単に消えたりしないみたいです。今まで描いてきて、正直、上達した気がはあまりしてなかったけど、でも多分、大切なのは描いてきた枚数とかけてきた時間とかです。ちっとも描けないと悩んだ高校3年の時も、高美で描いてた時間は無駄では全くありませんでした。

準備中

高橋 こころ【高崎女子高校】

  • 蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格【現役】

高2の夏から高美に来ました。色んなことを教わって、良い経験を沢山できた1年半でした。ここだから受験頑張れたなって思います。高美のみんなに感謝しています!ありがと!

大したことじゃないけどやった方が良いと思ったことを三つ挙げます。

一つ目は制作に真面目に取り組むこと。当たり前だけど私はできなくて、デッサンするって言って構成から何度も逃げました。そしたら構成はできない上に入直ではデッサンもボロボロ、藝大は一次落ち、受かったムサ視デも点数開示したら、なんとデッサンが1番悪かったのです……前者はともかく後者はショック……。不真面目な態度は他にも影響を及ぼすってことです。ちゃんとやってれば大丈夫!

二つ目はちゃんと勉強すること。私は学科でムサビに受かったと言っても過言ではありません!入直は全く勉強しなかったけど、それまでの積み重ねが本番で助けてくれました。一般大志望の人程やる必要はないけど、常にやっておくと後々すごく楽です。

三つ目は、自分のしたいことをすること。他人の意見を参考にするのはいいと思うし一つの手です。ただ、私は意見を聞きすぎて逆に迷いました。結果が良かったからいいけど、結構苦しかったです。情報の取捨選択をして、自分を尊重してほしいです。自分がやりたいことをやっちゃいましょ!

合格はゴールじゃなくて、大学に入ってから漸くスタートです。問題は大学で何をやるかで、その土台は予備校で培われます。って先生によく言われました。入学して今それを実感しています。だから基礎を固めて、面白いもの、興味があることをたくさん吸収しておくといいと思いました。四つになってしまったので終わります。それぞれ頑張っていきましょう!

平原多恵

平原 多恵【新島学園高校】

  • 武蔵野美術大学工業工芸デザイン学科 合格
  • 多摩美術大学生産デザインテキスタイルデザイン専攻 合格

私が美術大学に進むと決めたのは高2の終わり頃で、高美に通い始めたのも11月頃という微妙な時期でした。さらに私は当時根暗で、もちろんデザイン科の友達はゼロでした。このことが現役時代の最大の後悔です。皆、キャンプには積極的に参加するんだよ。友達できるから。現役時代はそんな感じでグラフィックを目指していました。友達ゼロの結果、高校受験をしていない私は受験のこともよく分からず、切磋琢磨もなく、必然的に落ちました。自分に甘かったのも原因ですが。で、浪人。ぶっちゃけ私はもう一年浪人しようかなぁと思うぐらいには楽しかったです。浪人してからは、自分の殻を破り、根暗もなんとか脱却し、ぐんぐん伸びていたと思います。そして、興味がグラフィックからテキスタイルに移りました。最初からテキにしてたら、私は現役で受かってたかもしれないと言えるぐらいには向いていたなと思っています(笑)。

自分の向いていることを見つける為にも、いろんな課題に積極的に取り組むことは大事だと思います。特に、なんとなく美術に進むと決めた人は。そして周りの目はあまり気にしない方がいいです、私はそれで失敗しました。最後に、浪人時代先生から言われたことをアドバイスしたいと思います。作品を作ることももちろん大切ですが、作品を“見る”ことも大切だということです。たくさんの作品を見てください。ネットでもいいです。参考にすることは悪いことではありません。どんどん真似して自分のものにしてください。なんか偉そうにごめんよ。

長くなりました が、長い休みの時はたまに顔を見せに行くので、もしテキ目指してる子がいたら話しかけてね。

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